またしても・・・。

料亭の料理も産地偽装していた船場吉兆

高級料亭「船場吉兆」(大阪市中央区)の牛肉産地偽装事件で、
同社が、みそ漬け商品に使用している牛ヒレ肉について、原産地
などを記録した書類を保管していなかったことがわかった。同様
の商品に使っているサーロイン肉は、佐賀、鹿児島県産を「但馬
牛」などと偽って表示していたことが判明しており、大阪府警は、
ヒレ肉商品でも産地偽装が行われた可能性があるとみている。
書類は、「子牛登記書」「出荷証明書」「個体識別番号」で、牛
の出生地や卸し先などが記載されている。農林水産省が10月下
旬〜11月初旬、同社本店を調査した際、サーロイン肉の書類は
残っており、偽装表示発覚の端緒になったが、ヒレ肉のものは見
つからなかった。同社は農水省に、「記録はないが但馬牛だ」と
説明しているという。
これらの書類は、BSE(牛海綿状脳症)の拡大防止を目指す
牛肉トレーサビリティー(追跡可能性)法」で、焼き肉店など
に保管が義務付けられている。農水省によると、同社は対象業者
ではなく法令違反にあたらないが、府警は、故意に書類を廃棄し
た疑いもあるとみて調べる。
一方、同社本店と心斎橋店(いずれも大阪市中央区)が、「但馬
牛すき鍋御膳」「但馬牛網焼き御膳」として提供していた料理に
ついて、佐賀県産牛肉などを使用していたことが新たに判明。同
社は18日、当分の間、両店の営業を自粛する、と発表した。
湯木正徳社長は「但馬牛と品質は遜色(そんしょく)ないと思った。
不当な利益を得ようとしたわけではないが、おわびしたい」との
コメントを出した。
(2007年11月19日 読売新聞)

またしても、偽装です。味や素材を売りにしている高級料亭での
不祥事に何を信じれば良いのかわからなくなります。
吉兆は料亭事業をグループ会社5社で行っていますが、経営的には
まるっきりの別会社で、それぞれ独立して事業を行ってるのだとか。
しかし、だからといって同じグループの不祥事を正す事が出来な
かった事実は変わりません。
一番いけなかったのは船場吉兆の経営陣でしょうが、それを知って
か知らずかそのままにし、結果的にはグループ全体の信頼を失う事
となりました。
表沙汰になる前に必ず前兆があったはずです。
現場では不満と不安がどんどん増幅していったのではないでしょうか。
告発となる前に自浄能力があれば、ブランド力の失墜は最小限に抑え
られたのではないかと思います。